ブログ

  • カワサキ Z1000MKⅡの解説

    カワサキ Z1000MKⅡの歴史と特徴

    カワサキ Z1000MKⅡは、1978年に発売されたモデルで、1970年代に日本も世界も席巻したカワサキZ1シリーズの最終形態として登場しています。
    いわゆるこのシリーズのフラッグシップモデルとして投入され、がっしりとした重厚感のあるデザインが特徴となっています。
    アメリカで当時はやり始めていたカフェレーサースタイルを採用していて、全体的に角ばった印象を与えるデザインです。
    もともとZ1シリーズは「角ゼット」と呼ばれていた独特のカクカクとしたフォルムが特徴的でしたが、カワサキ Z1000MKⅡではその特徴を押さえつつ、アグレッシブな印象も加えて今までにないインパクトを与えています。

    リッターバイクとして、そのパワーと安定性はさすがカワサキというもので、パワフルなエンジンのうなりは旧車好きでなくてもライダーを魅了するものです。
    このシリーズは軽量化も図られていますが、やはり現代のバイクに比べるとどっしりとした重さがあって、走行時にもその感覚が強いです。
    ハイパワーのエンジンで重厚なボディーを引っ張っていくという感覚を味わうことができて、独特の走行感を楽しめるわけです。

    日本の旧車というのは、国内でも海外でもかなりの高値で取引される傾向がありますが、その中でもこのカワサキ Z1000MKⅡは別格の存在です。
    同じ年代の他のシリーズと比べてもかなり高い金額で取引されていて、旧車ナンバーワンの評価を受けているとさえ言えるほどです。

    カワサキ Z1000MKⅡが多くの人に人気の理由とは?

    これほどまでにカワサキ Z1000MKⅡが多くの人に支持されているのには理由があります。
    日本メーカーとしてのスタイルを保ちつつも、アメリカンスタイルの影響を強く受けたデザインというのが、その一つの理由です。
    実際にアメリカでもこのモデルは高い評価を受け、大きな販売実績を残しています。

    さらに、バイク漫画やアニメなどでも、カワサキ Z1000MKⅡは多く取り上げられ、バイク好きの心に残っているマシンであるというのも人気が衰えない理由でもあります。
    こうした作品では、ちょっと不良のライダーがマシンを操っている姿がよく描かれていて、ライダーの好みに良くマッチした姿を作り上げているのです。

    見た目だけではなく、性能と技術レベルの高さというのも人気を集めるポイントです。
    高出力エンジンでありながらも、あらゆる速度域で安定した走りをしてくれて、重いマシンとは思えないほどの加速感を味わえます。
    力強いエンジン音やマシンにまたがった時に感じられる振動などは、まさにカワサキ旧車というものでライダーの心を揺さぶるものがあります。

  • ヤマハ スポーツ650XS1の解説

    ヤマハ スポーツ650XS1の歴史と特徴

    ヤマハ スポーツ650XS1は1970年に発売されたモデルで、旧車でも人気の高い70年代の幕開けとなる一台です。
    ヤマハにとっては初めての4ストロークエンジンのマシンを投入したモデルとなり、メーカーとしても歴史的な発売だったのです。
    2ストロークとは大きさや構造など多くの違いがありますので、それまでのスタイルとは異なる部分が多いです。
    特に直立の2気筒システムを開発して、他のシリーズとは違う雰囲気を形作りました。

    特に縦と横のバランスが取れた均整なボディーや、細さを感じるフレーム構造などは、美しく流れるようなイメージを与えてくれます。
    こうしたスマートなデザインは、がっしりとしたスポーティーなモデルが多くなっていた時代では珍しいもので、現代にまで通じる美しさを表現しています。

    エンジンはヤマハのスポーティーな力強さを持ちつつも、軽くスムーズに回転するのが分かるものです。
    安定感がありギアを入れていっても、大きな変化はなくどのスピード域でも安定した走りを見せてくれます。
    そして、この時代のモデルによくある中回転ゾーンでのパワフルな粘りはヤマハ スポーツ650XS1にも見られ、体を持っていかれるような感覚を与えます。
    走っても楽しいマシンで、現代バイクにはない独特の走行感は病みつきになるものです。

    ヤマハ スポーツ650XS1が人気の理由とは?

    ヤマハは旧車ファンが好んで乗り、コレクションに加えるメーカーですが、その中でもヤマハ スポーツ650XS1は人気が高いです。
    というのも、旧車ならではのレトロなデザインは、今の時代でも多くの人の心を引き付けるものだからです。
    ごつさも感じられるマフラーと、シンプルなホイールスポークの感じがありつつも、柔らかみのあるボディーはかわいらしさを醸し出しています。
    この無骨さとかわいらしさのバランスが非常に素晴らしく、バイク乗りに好まれるだけでなく、単にレトロデザインというだけでも惹かれるものがあります。

    また、この時代独特のエンジン音や動きというのも、旧車好きにはたまらない魅力です。
    エンジンをスタートすると、力強い重厚感のある音を聞くことができますし、マシン全体が震える感覚などは現代のバイクにはない点です。
    こうしたいかにも旧車という雰囲気を持ちつつも、実際に乗ってみると軽さを感じられるギャップというのも、このマシンならではの良さです。

    軽いハンドルや安定した走行感というのは、数十年も前のバイクとは思えないほどの性能を持っていることを理解させてくれます。
    ヤマハという世界に名だたるメーカーが、熱意を込めて開発したのがよく分かるモデルで愛着を感じずにはいられません。

  • 旧車の魅力って何だろう

    旧車の魅力って何だろう

    多くの人が魅了される旧車とは?

    バイク好きと一口に言っても、それぞれに好みのジャンルが異なります。
    アメリカンスタイルのバイクのファンもいますし、レースタイプのモデルを好む人、小型のデザイン重視のマシンをいじるのが好きな人もいます。

    その中でも、多くの人に愛されているのが旧車と呼ばれるタイプのバイクです。
    旧車には明確な定義はないのですが、すでに製造、販売がされていない古い時代のモデルを指します。
    一般的には1970年代以前のモデルを指すことが多く、国内外を問わずレトロ感やアンティークな雰囲気を持つバイクに高い人気が集まります。

    旧車は自分で整備して大事にすること自体が楽しいという人もいますし、それに乗って最新のバイクにはない独特の走行感や操作のやり方を楽しむという人もいます。
    それぞれに楽しみ方が違います。また、メーカーやシリーズに分かれて、熱狂的な旧車ファンがいるのも特徴的です。
    そのため、同じようなタイプを好む人たちが集まって、各地にコミュニティーができています。
    時には、地域や国を超えて旧車ファン同士が交流を持つこともあって、かなり奥の深いジャンルと言えるでしょう。

    バイクの旧車が人気な理由とは?

    旧車が人気なのは、いろいろな理由がありますが、まず操縦する時のマシンを操っている感覚がダイレクトという点が挙げられます。
    現代のバイクはとても優れていて、走行性能が非常に高いのですが、電子制御やパーツの性能自体のおかげというところが大きいです。

    一方で旧車には、こうした自動で様々な調整をしてくれるシステムがありません。
    そのため路面状況を体全体を通じて直接感じ取れますし、ハンドルやアクセルを操作した時のレスポンスの感覚がよりダイレクトなのです。
    確かに乗り心地や走行性という面では、現代のバイクの方がレベルはずっと高いのですが、乗って楽しいというのが旧車の大きな魅力と言えるでしょう。

    同じような点ですが、旧車は乗りこなすのが難しいというのも一つの魅力です。
    最新技術が搭載されたバイクは転びにくく、曲がりやすく、発進しやすい工夫がなされています。
    そのため、極端に言うと初心者でもそれなりの走りができるわけです。

    しかし、旧車はシビアな感覚とテクニックが求められるもので、技術が高くないと安定して走れないことが多いです。
    この不便さがライダーにとっては楽しいもので、うまく乗りこなせた時の満足感はひとしおです。

    また、マシンをいじりやすいというのも旧車の魅力です。
    複雑な電子系統がなく、いかにも機械モノというバイクですので、いろいろと自分でパーツをいじっていく楽しみがあるのです。
    乗ってたのしいだけでなく、いじれる楽しみもあるということでバイク好きにはたまらないジャンルとなっているわけです。

  • ABSについて知っておこう

    安全性を高めてくれるABSとは?

    バイクや自動車には安全に走行するための様々な機能が備わっていますが、その代表的な存在とも言えるのがABSです。
    ABSとは「アンチロック・ブレーキング・システム」の英語の略で、ブレーキをかけた時のロックを防止してくれる機能です。
    ブレーキは強くかけてしまうと、タイヤ自体がロックつまり回転しなくなり、そのままスリップしてしまいます。

    普通の道路でもスリップは危ないのですが、濡れていたり凍っていたり、砂で覆われている路面だったりすると、タイヤはただでさえ滑りやすい状況です。
    こうした路面では、速いスピードを出したまま転倒したり、障害物を避けきれずぶつかってしまったります。
    こうした状況は自動車でも起こりえるのですが、特に2輪しかないバイクでは致命的な事故につながりがちです。
    タイヤのロックと、そこから生じるスリップは即転倒につながるからです。

    そこで、ABSというシステムが搭載されたバイクが増えています。
    これは、タイヤの回転とブレーキのかけ具合をセンサーで検知して、タイヤがロックしそうになると電子的にブレーキの力を加減します。
    ロックしない程度にブレーキをかけてくれますので、最短の制動距離で停まれますしスリップの危険を軽減できるわけです。
    このABSはセンサーなどのパーツを組み込むため、どうしても重量がアップしてしまうというデメリットがありましたが技術の進歩によってバイクでも搭載できるようになりました。

    ABSのメリットとは?

    ABSは、前述の通りタイヤのロックを防ぐシステムです。
    これがない時代は、ライダーが自分の感覚でロックしないギリギリのところでブレーキのかけ具合をコントロールしないといけませんでした。
    これにはかなりの経験と技術が必要で、うまくできないとロックによるスリップや、バイクがしっかりと止まらずぶつかってしまうというリスクもありました。

    しかし、ABSが搭載されていれば、ライダーはしっかりとブレーキをかければ、後は自動的にロックしないよう調整してくれます。
    初心者でもロックをさせることなく、最大のブレーキングができるようになるわけです。
    転倒を防げるのはもちろん、より素早い停車ができて安全性が高まるのです。また、ライダー自身が安心感を持って、多少路面状況が悪いところでも走行できるのもメリットです。

    ABS搭載車のブレーキ操作は?

    まず、リアブレーキを踏み込んでから、フロントブレーキを握って徐々に強くしていきます。
    もし、急ブレーキをかけないといけない状況では、両方のブレーキを目いっぱいかけます。
    ABSが働くので、スリップを恐れず停まるまでしっかりとブレーキングをします。
    その際体が飛ばされないように、ニーグリップでバイクを挟むことや、重心を後ろにかけることを意識します。

  • 台湾のバイク事情

    台湾は世界一のバイク王国

    世界中でバイクは重要な移動手段となっていますが、国々の中でも台湾はまさに世界一のバイク王国です。
    2001年の統計ではありますが、台湾の人口ベースで見ると100人当たりのバイクの台数は65台を超えています。
    これは次の位置に付けているマレーシアの2倍の数字となっていて、圧倒的なバイク保有率なのです。

    しかも、これは他の移動手段がないからではありません。
    バイクの普及率の高い国の多くはあまり経済的に豊かではないところなのですが、台湾は高いGDPとなっていてこれには当てはまりません。
    しかも自動車の保有率も高い国ですし、鉄道もある程度発達しています。
    それでもバイクを好む国民であり、台湾という土地に合った移動手段となっていることが伺えます。

    これにはいろいろな理由があると考えられます。
    特に、バイクにやさしい道路事情が見られるのは大きいです。
    バイク専用のレーンがかなり多くの場所で設けられていますし、自転車と共にバイク用の駐輪場も都市部にたくさん作られています。

    どこに行くにしても、バイクが便利な国であると言えます。
    また、ガソリンが高いことや、温暖な地域なので冬の時期でもバイクでの移動がしやすいといった理由もあります。
    日本と比べてみると、台湾は2倍くらいの普及率をキープしています。

    日本と同じように、排気量ごとにバイク免許の区分が分けられています。
    やはり大型の方が免許を取るのが難しいですし、手間も費用もかかります。
    こうしたこともあって、スクータータイプのいわゆる原付クラスの大きさから250cc以下の排気量のモデルが多く、大半を占めています。
    このように、趣味やスポーツとしてバイクに乗るというよりも、日常の移動手段として利用されることが圧倒的に多いことが分かります。

    台湾では電動バイクが急速に普及し始めている

    世界中のメーカーがバイクの電動化を進めていますが、台湾は早くから電動バイクの普及がなされてきました。
    政府としても2030年には全面電動化とすることを表明していて、急速な変化が見られています。
    アジア系のメーカーを中心に、いくつもの電動バイクメーカーの人気が高まっていて販売台数も右肩上がりの状況となっています。

    これを支えているのが、公的な補助金制度です。
    電動バイクを購入する際に古いガソリンバイクを下取りに出す場合、2万円弱の補助金を出すことにしているのです。
    また、都市部を中心に充電ステーションも続々と増えてきていて、自宅だけでなく出先でも気軽に充電できる環境が整えられています。
    電動バイクは充電拠点がないと長距離の利用が難しいものですので、こうしたインフラ整備はさらなる電動バイクの普及に役立つことは間違いありません。