台湾は世界一のバイク王国
世界中でバイクは重要な移動手段となっていますが、国々の中でも台湾はまさに世界一のバイク王国です。
2001年の統計ではありますが、台湾の人口ベースで見ると100人当たりのバイクの台数は65台を超えています。
これは次の位置に付けているマレーシアの2倍の数字となっていて、圧倒的なバイク保有率なのです。
しかも、これは他の移動手段がないからではありません。
バイクの普及率の高い国の多くはあまり経済的に豊かではないところなのですが、台湾は高いGDPとなっていてこれには当てはまりません。
しかも自動車の保有率も高い国ですし、鉄道もある程度発達しています。
それでもバイクを好む国民であり、台湾という土地に合った移動手段となっていることが伺えます。
これにはいろいろな理由があると考えられます。
特に、バイクにやさしい道路事情が見られるのは大きいです。
バイク専用のレーンがかなり多くの場所で設けられていますし、自転車と共にバイク用の駐輪場も都市部にたくさん作られています。
どこに行くにしても、バイクが便利な国であると言えます。
また、ガソリンが高いことや、温暖な地域なので冬の時期でもバイクでの移動がしやすいといった理由もあります。
日本と比べてみると、台湾は2倍くらいの普及率をキープしています。
日本と同じように、排気量ごとにバイク免許の区分が分けられています。
やはり大型の方が免許を取るのが難しいですし、手間も費用もかかります。
こうしたこともあって、スクータータイプのいわゆる原付クラスの大きさから250cc以下の排気量のモデルが多く、大半を占めています。
このように、趣味やスポーツとしてバイクに乗るというよりも、日常の移動手段として利用されることが圧倒的に多いことが分かります。
台湾では電動バイクが急速に普及し始めている
世界中のメーカーがバイクの電動化を進めていますが、台湾は早くから電動バイクの普及がなされてきました。
政府としても2030年には全面電動化とすることを表明していて、急速な変化が見られています。
アジア系のメーカーを中心に、いくつもの電動バイクメーカーの人気が高まっていて販売台数も右肩上がりの状況となっています。
これを支えているのが、公的な補助金制度です。
電動バイクを購入する際に古いガソリンバイクを下取りに出す場合、2万円弱の補助金を出すことにしているのです。
また、都市部を中心に充電ステーションも続々と増えてきていて、自宅だけでなく出先でも気軽に充電できる環境が整えられています。
電動バイクは充電拠点がないと長距離の利用が難しいものですので、こうしたインフラ整備はさらなる電動バイクの普及に役立つことは間違いありません。