タイヤの種類
バイクのタイヤをまじまじと見る機会があまりないのですが、しっかりみると同じタイヤでも多少の違いがあるのを発見します。
日ごろはあまり意識しないで使っていたという人も多いのではないでしょうか。
実は大きく分けると2つあるのです。
1つはラジアルタイプでもう1つはバイヤスタイプになります。
多くのライダーに活用されているのはバイヤスです。
なぜなら安いからなのですが、いくらくらいの差があるのかを比較してみます。
バイヤスで安いものは1000円台もありますが、5000円台から7000円台が圧倒的に多いです。
一方ラジアルタイヤになると一本につき安いもので1万円台から3万円台まであります。
およそ0が1つ多い計算です。
年収が高い人でもこれでは躊躇してしまいます。
もちろん両者の間には価格だけではない違いもあるのですが、それぞれの特徴を理解した上で購入を判断した方が賢明です。
けして高い低いでは簡単に片づけられない問題があります。
いずれのタイヤにもメリットとデメリットもありますので、さらに細かいところまで比較検討しなければ見えてこない事もあるのです。
それぞれの違い
バイヤスタイヤとラジアルタイヤの違いは構造にあります。
バイヤスタイヤは呼び名からも想像できるように、一番内側にあるカーカスとその上のブレーカーそれぞれのコード中心線に対して、30度から40度の角度で規則的に交互の貼り合わせになっているのです。
これにより路面のギャップによる衝撃を吸収して安定した走りを実現します。
一方ラジアルはカーカスのコードが側面から見ると放射状に並んでおり、中心線に向かってベルトが0度から20度の角度で覆っている形状です。
バイヤスよりも一層多い三重構造になっています。
その結果高速耐久性や剛性に富み調節も可能となっているのです。
よりグリップ力のあるゴムを導入できたり、自由設計を可能にしたりなど扱いやすさを生んでいます。
バイクに安定感や快適感を持たせたい時はバイヤスが、オンロードスポーツバイクにはラジアルがそれぞれ採用されるのが一般的です。
それぞれの用途
バイヤスとラジアルの違いは断面図をみれば一目瞭然でわかります。
樹脂の内側の素材が見た目にも明らかに違っています。
バイクのハンドリング性能をあげて安定感を追求したい時にはバイヤスが採用され、バイクの性能をあげたい時にはラジアルが適切です。
サーキットに使われるバイクのほとんどがラジアルです。
安定感を求めている車種にラジアルを活用するのは不適切になります、
一方高速回転を求めているのにバイヤスでは不十分です。
それぞれに向き不向きが生まれます。
より耐久性があるのはラジアルであり、バイヤスは活用期間が短くなるのが難点です。
タイヤは価格だけでは決められない部分があります。